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ウラジオストクの小学校を訪問しました

  • coolsiberia
  • 3 日前
  • 読了時間: 5分

更新日:2 日前

ロシアは学校教育に熱心な国です。

義務教育は日本で言う小学校4年、中学校5年の9年間。それから高校2年。ほとんどの人は11年学校に通います。学年は通し番号で1年生から11年生です。そして1つの学校で1年生から11年生の全学年が学びます。日本語では”小学校”と訳すこともありますが、実際は小中高一貫校です。なので姉妹兄弟も近所の子供もみんな同じ学校に通います。

今回はウラジオストク第33学校を見学してきました。

(ロシアの学校は名称を使わず地域内の番号を学校名にします)

そのときの様子をご紹介します。


こちらがウラジオストク第33小学校です。

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1学年1クラスの学校ですが意外に大きいです。


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入口には警備員が常駐してセキュリティチェックを行います。都会の学校なので小さな子供が安心して通えるようになっています。


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階段を上がると、ソ連時代の詩人ロベルト・ロジェストヴェンスキーの言葉で

「もしあなたが存在するなら、最初の人になりなさい」

「学んで発見してください!」

「勇気を出して発見してください!」

「自分の天職を見つけましょう!」

「創造してインスピレーションを与えましょう!」

と、生徒への心得が描かれています。


今回の小学校訪問に協力していただいたストゥコヴァ先生です。

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ストゥコヴァ先生はこれまで何度も日本に来ている大の日本好き。それもあって今回学校を訪問することになりました。また授業に必要な資料、小道具、何でもご自身の手作りです。

まずは担任をしている1年生クラスの授業の様子を見せていただきました。


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1年生の算数の授業です。この日は数字の「4」が題材でプロジェクターを使って図柄を動かしたりして授業を進めます。「1に何を足すと4になりますか?」といった教え方です。日本だったら”九九”を丸暗記ですから指導方法が少し違うように思えました。


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数字「4」のチェックシート。左は鉛筆で数字”4”を書く練習で。右は合計4になるように同じ絵を書き込むものです。このチェックシートも先生のお手製!!


では授業の様子を動画でご覧ください。言葉は分からなくても内容はだいたい解ると思います。どの子も熱心に先生の話を聞いていて率先して答える子はだいたい決まっています。どちらかといえば女の子のほうが元気に感じましたね。


次は最年長の11年生。小学生と高校生が同じ学校で学びます!

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みんな制服を着ていますが、さすがに高校生なので大人びた生徒ばかりです。1年生クラスと較べると随分違います。この時間は歴史の授業。教科書を開いてノートにメモをとってきっちりと先生の話を聞いていました。


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「芸術に関する歴史」についての授業でした。担当の先生に伺うと日本の歴史についてはほとんど習わないとのこと・・・なので次回は日本の歴史教科書を先生にプレゼントしましょう。


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ノートのとり方も個人差がありますね。

斜め書きな子もいれば・・・


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キレイにまっすぐなメモ


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一番うしろの端の席にはサボってスマホを使っている男の子。

どの国も同じですねぇ〜


「教室の採光にはこだわっています」と先生が説明していました。高い位置まで窓なので照明がなくても教室が明るい!!

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こちらは10年生、数学の授業です。みんなの笑顔が素敵でしたが「数学は好き?」と聞くと曖昧な返事でした・・・


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数学の教科書です。どの教科書も文字が多いように思えます。最近の日本の教科書は絵や図が多いので。。


こちらは5年生(だったはず)のパソコンの授業の様子。

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ご存じないでしょうが、ロシアは日本よりもIT化が進んでいる面もあるので、コンピューターの授業も重要です、パソコンがひとり1台ではないですが、子供は理解が早いのでたぶんずぐに上達するでしょう。

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パソコン基礎を授業を行っていました。


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ちゃんとメモをとりながらパソコン操作を行っていました。


こちらは2年生のクラス。

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環境についての授業をプロジェクターを使って教えていました。

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これ以外にもロシアでは2年生から英語も習うそうです。日本と比べて早くから多くのことを学んでいます。


こちらは廊下の掲示板に貼られた「日露友好」として日本を題材にして生徒が描いた絵画です。

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左上の絵、よく見ると・・・

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ミヤマクワガタ!!

絵はとても上手く描かれていますが、カタカナがちょっとぎこちないですネ。


<各学年の授業を見学して>

1クラス30人程度、先生は4年生までクラス担任でそれ以降は科目の専任です。基本的に日本の学校と大きな違いはありませんが、暗記や詰め込み型の授業でなく理解力を伸ばすような授業だったように思います。日本は大学受験が最終目標なので教育方法が違うのは仕方ありません。

実際に他の国の学校を訪問するのは難しいので、テレビ番組などで海外のいろんな国の学校の様子を紹介してもらって、多くの人にその違いや良し悪しに気づいてほしいと思います。


<あとがき>

こちらは講堂を兼ねた食堂です。

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訪問した翌日にこの食堂で学校の元教師の方々を祝う式典があったそうです。

その元教師の多くは子供の頃にこの学校に通いこの学校の教師になったとのこと。訪問した日もこの学校卒業生の先生に会いました。これを聞いて学校と地域のみんながつながっているように思えて温かみを感じました。最近の日本では地域とのつながりが減っていろんな問題になっているので。


以上、ウラジオ小学校訪問レポートでした。


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